会長挨拶

「守破離」新時代の第一歩を踏みしめるサロン

令和元年度会長 大野 正博

 名古屋商工会議所鯱の会は、平成元年に創立し、昨年度に記念すべき創立30周年を迎えました。更なる学びと交流を深めようと発足した鯱の会は、日々進化を続け、年々その規模を拡大してきました。そして平成の時代に終わりを告げ、新しい元号とともに鯱の会も新たな歴史を刻もうとしています。私は、その第一歩を踏みしめながら、進化への歩みを止めず、前に突き進む舵取り役を皆様から任されたと認識いたします。

 これからの時代は、例えば、AIとIoTによって代替していく産業革命など、"過去の延長線上には無い未来"と推測されています。そこで私が提唱したいのが、新時代の生き方や経営にも役立つ「守破離(しゅはり)」という考え方をコンセプトにした鯱の会の活動です。

 「守破離」とは、武道、茶道、芸術、スポーツなどにおける修行の理想的なプロセスを3段階で示したものです。「守」は、師や流派の教え、型などを忠実に守り、確実に身につける段階。次にそれを「破」、破る時期がやってきて、良いものを取り入れ自分に合った型をつくることにより既存の型を破る段階です。そして最後は師や流派から離れて自分なりの独自の表現をする「離」の段階、新しいものを生み出し確立させていく時期となります。

 この「守破離」は、まさしく敬愛と寛容に満ちた鯱の会だからこそ体験できる可能性を秘め、仲間として、人生の先輩としての会員同士の交流から生まれる「守破離」の考え方を実践していきたいと思います。

 また、新しい時代において大切なことは、変化させるだけでなく、変えてはいけない、不変の価値観をしっかり習得する事です。これは情報や書物の文字で習得する事は出来ません、自分の体験や先輩諸氏の生き様を見聞きして学んでいきます、それを実践していく場が「敬愛と寛容に満ちた鯱の会」です。その為にも心身ともに健やかであり、会に参加頂き、先輩・後輩の交流が必要不可欠なものだと考えます。

 歴史を受け継ぎ、新しい時代の幕開けを皆様とともに見届け、ともに踏みしめ、未来に繋いでいく鯱の会にしていきます。


名古屋商工会議所鯱の会
令和元年度会長

大野 正博